201306 ランダム
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不安とプライドと自己嫌悪

不安とプライドと自己嫌悪

夜に閉じ込められて

眠れない夜は危険。
ろくなことを思い出さないから。

だけどそんな人生悲しいじゃない?
ふと思うことが「ろくなことじゃない」なんて。

楽しかったこと。幸せだったこと。
それを考えてみようよ。
あるでしょ? 記憶の中に、いくつでも。

それより先に、辛いこと悲しいこと悩んだこと、
そういうマイナス要素を思い出す。
その思考回路がまずダメらしい。

人間誰でも一度は本気で「死にたい」って思うものだと思ってた。
だから自分がそう思っても、それは特殊なことじゃないと信じてた。

最近身近な人にアンケートをとったら、違ってた。
死にたいって本気で思ったこと、ある人の方が少なかった。
どうして?
思春期ごろ、死にたいって思わなかった?
辛い恋をしたときとか、受験が上手く行かなかったときとか。
でも、思わないらしい。みんな。
辛いとか悲しいとか、それは「死にたい」に直結しないらしい。

じゃあさ、高校生のとき、普通に「自分が死ぬときは自殺だ」
って思ってた自分は何なんだろ?
当たり前のように。
動かしがたい宿命を受け入れる、そんな穏やかな気持ちで自死を思った。
わたしはいったい何者だった?

今はどう?
死にたいって思ってる?

思ってない。
死にたくないよ。わたしはまだ終われない。

なのに、電車を待つホームで、ふと「飛び込んだら、終わる?」って思う。
高いビルに登ればまず「ここから落ちれば、生還しないな」って思う。
車を運転していると、「アクセルを踏みすぎたらどうなるんだろ?」って思う。

死にたくないのに。

自分は自分の思考にとり殺される気がする。
日常的に死を思う、その気持ちがいつかわたしを殺すかもしれない。

死にたくないのに。
・・・死にたくないのに?

自分自身の存在への嫌悪感。
それでも捨てきれない自己愛。
自己愛に応えられない不甲斐ない各種才能。
瞬間で入れ替わる、プライドと自己嫌悪。


そういうものは慢性化して、漠然とした不安に変わる。
底に凝って心を圧迫する。

最近自分は幸せだ。
・・・この幸せを失ったら、今度こそ立ち直れない。

失いかけているの?
そんな心配があるの?
そうじゃないでしょ?
そんな取り越し苦労こそが破綻を生むんだって、嫌というほど学んだはずでしょ?

ワカラナイ。
自分の心がわからない。

眠れない夜に閉じ込められて、つまらない考えに縛られている。
夜は生暖かく、何かを促している。
わたしは一人、春の夜の片隅で、自分をもて余してる。
涙さえ流すことはできずに。


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